オンラインMMO『マビノギ』をモチーフとしたオリジナル小説【メインストリーム-Generation 0-】を中心に扱っております

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

マビノギ-Generation 0- 第二章08 第二十七話



          8


「はっ……はぁ……はぁ」

 ライルは息を切らせて太い樹木にもたれかかった。さっきの戦い――四対一とはいえ、こうまで息切れするほど激しい戦いはしていないはずである。

 左手首に装着した腕輪をみる。
 そして納得する。

 なるほど、体力・魔法力が半分程度まで落ちるというハンデは確実に発動しているらしかった。

「ハンデってのはこういうことか……」

 不意をつかれたやりにくい戦いではあったが、しかしライルにとってはそれ以上に収穫があった。

「ははっ……まぁ、でもよかったかな。ハンデの内容聞いて焦ったけど……ハンデが『こういう
意味』ならなんとか勝機もあらぁな」

 苦々しく笑ったところへ、

 ――みしっ。

 寄りかかった木から奇妙な音がライルの背中越しに伝わった。

「ん……うおあっ!」

 ライルがぼんやりと木に振り返った瞬間、木の腹をつらぬいて真っ直ぐに白刃の切っ先が迫った。
 眼前すれすれに大きく飛びのく。

 危うく逆側から串刺しにされるところで躱したライルは、いまだ木の腹からにょっきりと突き出されている刃をにらみつけた。

 完全に強引な力技だ。
 裏側に立つであろう人物の姿は太い樹木に隠れて見えない。
 だがこんなとんでもない真似をする相手が只者であるはずもない。
 警戒し、腰の剣柄にゆっくりと手を伸ばす。

「…………」

 ライルの目の前で刃が左、右と小刻みにぐりぐり揺れる。

 力任せに引っこ抜こうとしているのだろう。
 力技をささえる頑強な剣。木から突き出たその刃渡りはライルの持つロングソードのそれよりも遥かに長く、また太い。

 クレイモア――長大さゆえ一般的には両手で扱う剣である。
続きを読む
スポンサーサイト
Copyright © はにかみながらまびのぐ. all rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。