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最近は……(後編)
昨晩より改めましてこんばんは、童子です。


前回にあたる記事の『前編』では「もう二月、如月ですね」などといっていましたが、時は既に三月、弥生となってしまいました。

相変わらずマイペースですが、体調も快方へ向かっていますのでゆっくりと更新していこうと思います。


では前回の、朝起きれない童子が「自分なりに朝起きれる方法をみつけました!」 ……という内容の続きです。
(※詳しくは前編をご参照ください)


よろしいですか。



朝起きれないというのはいってみれば自己に対する甘えです。
そう、私は甘えていました。

寒い、起きたくない、布団からでたくない。

そういった誘惑に負けていたのです。


では、起きずにはいられない状況を作ってみてはどうか。


そこで童子が考案したのはずばり「自分の恥ずかしい過去を思い出す」ことです!


人間、生きていれば誰しも一つや二つ、誰にも話せない恥ずかしい失敗などがあると思います。
これをあえて朝から思い出すことで、恥ずかしさのあまり自分をいたたまれなくして目覚めてしまおうというわけです。


……と、いうわけで童子、実際試してみました。

 ――あれは暑い夏の日のことでした。
 まだ童子も幼く、小学校に通っていた頃のこと。

 そう、小学校ではちょうど水泳授業が行われており、三クラスほどの合同で授業をしておりました。

 童子も今ほど落ち着きはなく、歳相応の子供らしくとにかくはしゃいでいたのです。
 水泳には小さな頃からスクールに通わされていたので、そういった自信も手伝ってか、他の誰よりも意気込んでいたのでしょう。

 その日の課題は潜水。

 息を止めて、深く深く潜り、はたしてそれだけでどこまで先へ進めるか。
 息継ぎもキックもプルもなし。

 ――これは勝たねばなりません。

 そう心に決めた童子は出番を意気揚々と待っていました。

 次々と記録される学友たち。
 順番を並びながら横目でみていると今のところ童子に勝るような人物はいないようです。

 ――ふふ。

 なぜだかそのとき、勝利を確信しました。
 たとえこの先どんな記録を持つ輩が現れても童子には敵うまい、と。

 そしてついに出番がやってきます。

 コースは五列。
 童子は三コース目、真ん中の列です。

 いざ開始の笛を待つ段階になるとさすがに緊張してきます。
 なにしろ普段はそう顔を合わせることもない別クラスの人間もみているのです。
 
 番号が振られた台がやけにざらざらと足の裏を刺激してくる気さえしてきます。

 ――ああ、はやく。

 そして、そう童子が気を急いたその瞬間にまさに笛の音が聞こえました。
 それを耳が知覚するよりもはやく、身体は動いていました。

 飛び込みます。
 水面に腹などをしたたかに打ち付ける輩もいますが、童子はそんなことはしません。

 しなやかかつ勢いをつけて、深く静かに潜水します。

 目を開けば一面が青の世界。
 マリンブルーの景色のなかでは、先ほどまでの緊張さえ嘘のように落ち着き払えます。

 ゆっくりと、しかし確実に進む童子。

 あちらこちらと底に落ちている塩素剤を拾いたくなる衝動に駆られますが、そんなことで負けてしまっては元も子もありません。

 ただじっくりと身体を細めて先へ先へと進んでいきます。

 そろそろ息が苦しくなってきました。
 もう半分ほどは進んだでしょうか?

 そう思った童子は一瞬、もういいかという考えがよぎりましたが、寸での差で負けてしまうという可能性はあります。
 ここは油断せず、息の続く限り進むべきでしょう。

 やがて身体が浮き上がり始めます。

 揚力に従い、上昇していく身体。
 呼吸も限界です。


 そして――童子は勝利の瞬間を味わいます。

 いえ、味わえる、はずだったのです。


「……………………え?」 

 
 長い潜水から顔をだした童子。

 予想通り、プールの半分より先ほどまで進んでいました。
 ここまで進めた人間はいなかったでしょうから、事実上童子が一番です。

 一番の、はずだったんです。

「…………」

 そこには三クラス分の視線がありました。
 プールの周囲、いずれからも満遍なく注がれる対眼の視線。

 好奇と失笑と茫洋が入り混じった瞳の群れ。

 背後を振り返れば、童子と同じくしてスタートするはずだった仲間たちは未だ台の上に立ったまま、周囲と同じように童子をみつめています。


 ――そうです。

 童子は、スタートの笛の音を聞いたのではなく。

 ただ、聞き間違えたのです――。







……。
…………。





きゃぁぁぁぁぁぁ――――――――――ッ!

恥ずかしい―――――――ッ!







これは恥ずかしいです。

もう、あまりの恥ずかしさに起きれます!

すっきりと起きれちゃいます。












……。
…………ぐぅ。







ハッ もうこんな時間!?




今日も慌てて家を出る、おねぼけ童子でした。

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